金液と銀液を塗り直したよ

こんにちは。

先日失敗した金液と銀液の上絵付けですが、再度塗り直しました。

参照:金液、銀液を使ってみたよ

まずは、金液から作業をしました。

今回は前回より厚めに塗ってみました。

▼手前が金液を塗った器です。かなりムラがあります…

続いて銀液を塗布。

▼かなり厚めに塗りました。もうドロドロです…

▼こちらの器にも塗ってみました。

▼一晩置いたのですが、乾いていませんでした。

今回作業をしての備忘録です。

  • テレピン油は筆を洗ったり、希釈したりと重宝する
  • 器を手に持ちながら塗るのは難しいので、固定するものが必要
  • 最初に平置きして塗って、乾燥してからひっくり返して、高台部分を塗るのが良いかも
  • 匂いがキツイので、窓を開けながら作業をする

また、以下は梶田絵具店さまのホームページより引用しています。

金液・白金液・パラジウム液・銀液
1.金液類について
(1)金液の性状
金液は純金を主原料とした金の有機化合物であり、適温で焼成することにより素材の上に0.1μm以下(マット金では0.1~0.3μm)というごく薄いながら付着力の強い美しい色の金属皮膜を形成します。一般的な焼成温度は700~800℃です。
但し、釉薬により軟化温度が若干異なりますので、充分試験した上でご使用ください。

装飾する素材に対する標準的な焼成の適温は下記の通りです。
磁器・・・・・・・・750~850℃
半磁器・・・・・・・600~650℃
陶器・・・・・・・・650~720℃
酸化磁器・・・・・・650~780℃

2.金液類の使用時の注意について
(1)絵付けの注意点
絵付けする前には、素材に水、油、ホコリ等が付着していないか確認して下さい。
これは焼成後のピンホールや発色不良の原因になります。薄める為の溶剤は絵付けの方法に合わせて作業者が調整できるように各種ご用意しています。
広範囲や筆むらが気になる場合は、金油等の遅乾性の油を少し加えてください。細い線等、金液が広がらないようにしたい場合はベンゾール等の速乾性の油を少し加えてください。

(2)焼成の注意点
焼成の際に、最も注意すべき事は炉内の換気です。一般的なブライト金液の成分中、11%は金ですが、残りの殆どは樹脂、溶剤です。これらは400℃位までに燃焼してガス化するものです。
また同じ炉内に転写を施した製品がある場合はなおさらです。転写に使われる樹脂オイルの熱分解ガスも同時に発生するのです。
ですから、ふたを少し開けるなど炉内の換気に十分注意し、ガスが逃げやすいように製品を詰め、常温から400℃位まではゆっくり時間をかけ温度を上げ(100℃/時間) 樹脂等を完全にガス化させてから、ふたを閉め適正温度まで昇温させ、最高温度で10分位保持し、自然冷却して下さい。一般的な焼成温度は750℃です。焼成温度が適温を逸脱しすぎると金属皮膜が損なわれる恐れがあります。一方適温に達しないと付着力が不十分で取れやすくなります。

(3)マット金の注意点
マット金液は、ブライト金液に純金粉末を加える事により、マット状に焼き上がる様に調整された物です。使用毎に必ずビンをよく振り、充分混和させ、底に金粉の沈殿物がなくなり、液が均一の状態になったことを確認してから使用して下さい。
一般的な焼成温度ブライト金液より高くは800℃です。焼成後にジルコンサンド等で磨く事により、ハーフマット調に仕上げる事も可能です。

(4)銀液の注意点
銀液は、油液中に銀粉末が混合された物です。ですから、マット金と同様に使用前ごとに必ずビンをよく振り、充分混和させ、底に金粉の沈殿物がなくなり、液が均一の状態になったことを確認してから使用して下さい。
一般的な焼成温度は750℃です。銀液は、焼成後にジルコンサンド等で磨く事により、初めて銀特有の落ち着いた銀色を呈します。なお、銀はその金属の性質上しだいに酸化して変色しますので、その際は、再度磨いてください。

(5)白金液・パラジウム液の注意点
白金液、パラジウム液は、艶有りの銀色となります。色調は白金液の方がパラジウム液より白い艶有りの銀色となります。一般的な焼成温度は750℃です。
艶消パラジウム液は、マット金と同様に使用前ごとに必ずビンをよく振り、充分混和させ底に金粉の沈殿物がなくなり液が均一の状態になったことを確認してから使用して下さい。
艶消パラジウム液の一般的な焼成温度は800℃です。

こればかりは実験⇒検証⇒改善しかないので、地道にデータを積み上げていきます。